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学校法人日本医科大学

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がん特集  がん総論・最新情報 ③

Webマガジン  「家族のために知っておきたい医学知識:がん総論・最新情報」として、がんとは何か、原因、診断、検査、さらには治療、予防法などを詳しく紹介しています。

日本人の死因第1位である「がん」。現在、日本人は一生のうちに二人に一人は何らかのがんにかかるといわれています。がんは誰でもかかる可能性のある身近な病気です。がんは生活習慣の見直しなどで予防することが可能ですが、完全に予防することは出来ません。万が一がんが見つかったら、適切な診断と治療を受けることが大切です。今回は、日本医科大学付属病院がん診療センター部長の久保田馨(くぼた・かおる)先生にお話を伺いました。

がんの診断、検査について

がんの診断は、適切な治療決定の上でとても大切なものです。がんの診断においては、生活歴、嗜好(しこう)歴、職業歴、家族歴などを詳細にお伺いします。自覚症状がある場合は、どのような症状がいつ頃現れて、どのような経過をたどっているかなどの病歴も大切な情報になります。視診、触診、聴診などの身体検査は、がんの広がりやその他の病気の状態を把握する上で重要です。
その他、最近進んでいるのは、画像による検査、診断です。単純X線、超音波、CT、MRI、さらにはSPECTなどのシンチグラム検査があります。シンチグラムとは、腫瘍に入り込みやすい放射線を発する特定の物質を予め注射して、その後全身あるいは病変部の撮影を行う検査です。日本医科大学付属病院では、さまざまな物質を用いたシンチグラムの検討が行われています。
また、遺伝子の変化に基づいて治療を検討するというのも大きな流れの一つです。がんの遺伝子変化などを検査して、医療の精度をより高めることを、最近では、高精度医療(Precision Medicine)といいます。ある薬剤に効果が無くなってきた場合など、その原因に応じて次の治療薬を検討する必要があるため、がんの遺伝子検査は、治療経過の途中でも行われるようになってきました。
また、腫瘍細胞が体の免疫の働きから逃れる機構を免疫チェックポイントといいますが、この免疫チェックポイントを抑える薬剤が、悪性黒色腫や肺がんで用いられています。このような薬剤の効果や副作用を予測出来るような検査も今後進んでいくでしょう。

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プロフィール


【 経歴 】
略歴:
1983年3月    熊本大学医学部専門課程卒業
1983年〜1984年 熊本大学医学部附属病院第2内科研修医
1985年〜1986年 熊本大学医学部附属病院第2内科医員
1986年〜1993年 国立療養所近畿中央病院内科医員
1993年〜1997年 国立がん研究センター東病院呼吸器科医員
1995年〜1996年 Vanderbilt University Medical Center, Division of Medical Oncology, visiting scholar
1997年〜1999年 国立がん研究センター中央病院内科医員
2000年〜2009年 国立がん研究センター東病院病棟部病棟医長
2009年〜2010年 国立がん研究センター中央病院総合病棟部14A病棟医長
2010年〜2011年 国立がん研究センター中央病院呼吸器腫瘍科外来医長
2011年〜2015年 日本医科大学付属病院化学療法科部長
2012年〜現在    日本医科大学付属病院 がん診療センター部長
2015年〜現在    日本医科大学付属病院呼吸器内科部長
2016年〜現在    日本医科大学内科学(呼吸器内科学)教授

専門分野:内科学、臨床腫瘍学、呼吸器内科学、精神腫瘍学
資格:日本呼吸器内視鏡学会認定気管支鏡専門医、日本精神腫瘍学会認定コミュニケーション技術ファシリテータ
公的役職:世界肺癌学会(IASLC)staging committee委員、日本肺癌学会評議員、利益相反管理委員、日本臨床腫瘍学会協議員・理事(2013-2015)、日本呼吸器内視鏡学会評議員・編集委員、日本サイコオンコロジー学会ガイドライン作成委員、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)プロトコール審査委員会委員長、日本癌医療翻訳アソシエイツ理事長、日本・多国間臨床試験機構理事、東京がん化学療法研究会理事

 

こちらの記事は「意気健康 18秋号(2016年9月発行)」の巻頭特集に掲載されたものです。
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