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がん特集  最新情報 肺がん

日本のがん患者の死因第1位が「肺がん」です。ご自身やご家族のためにも、肺がんについて正しい知識を身につけておくことはとても大切です。 今回は、日本医科大学付属病院呼吸器内科の峯岸裕司(みねぎし・ゆうじ)先生にお話を伺いました。

日本のがん患者の死因第1位が「肺がん」です。一般的にがんの予防は難しいとされていますが、肺がんに関しては比較的原因がはっきりしています。ご自身やご家族のためにも、肺がんについて正しい知識を身につけておくことはとても大切です。
今回は、日本医科大学付属病院呼吸器内科の峯岸裕司(みねぎし・ゆうじ)先生にお話を伺いました。

肺がんとは?

肺がんは大きく2種類に分けられます。一つは「原発性肺がん」といって、一般的に肺がんと呼ばれているものです。文字通り肺から発生した悪性腫瘍で、肺がんとして治療します。もう一つは「転移性肺がん」といって、他の場所で出来た悪性腫瘍が肺に転移したものです。こちらは発生元の臓器のがんの特徴を引き継いでいるので、肺がんとしての治療ではなく元の臓器に準じた治療を行います。
さらに、原発性肺がんは組織の型によって「小細胞肺がん」「扁平上皮がん」「腺がん」「大細胞がん」の4つに分類されます。小細胞肺がん以外の3つを非小細胞肺がんとまとめて呼ぶこともあります。小細胞肺がんは病気の進行が早い一方で治療への反応も良いため、治療法が他の3つと異なるという点からこれまで区別してきました。ただし最近では、非小細胞肺がんの中でもさらに細かく分類し治療を行うようになってきています。

肺がんの原因について

肺がんは日本のがん患者の死因第1位で、年間7万人以上が亡くなっています。その最大の原因は「喫煙(たばこの煙)」です。たばこの煙には数十種類の発がん性物質が含まれていて、煙の直接当たる口、喉、肺だけではなくその他の臓器の発がん原因にもなることが明らかです。がんだけではなく、心筋梗塞などの疾患の原因にもなります。
最近ではたばこを吸わなくても肺がんを発症することがあると判明していますが、それでも明らかに喫煙者の発症率は高いです。日本の2004年〜2011年の成人1日の喫煙本数のデータをみてみると、減少傾向にあるようです(図1)。また、実際に欧米ではたばこの規制開始による消費量の減少から数十年が経ち、肺がん患者が減少してきています。
たばこ以外の原因として、当てはまるのが「老化」です(図2)。悪性腫瘍は細胞の老化現象の一つなので、人間が長生きになればなるほどがんの発生も増えることになります。図1:成人1日喫煙本数 分布の推移(2004年〜2011年) (出典:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計 2015」より一部改変) 図2:年齢階級別肺がん死亡率の推移(2014年) (出典:公益財団法人がん研究振興財団「がんの統計 2015」より一部改変)

プロフィール

峯岸 裕司YUJI MINEGISHI

日本医科大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野講師
日本医科大学付属病院化学療法科医長

【 経歴 】
略歴:
1997年 日本医科大学第四内科研修医
1999年 国立療養所晴嵐荘病院レジデント
2000年 国立がんセンター東病院レジデント
2003年 日本医科大学付属病院呼吸器内科

 

こちらの記事は「意気健康 19冬号(2016年12月発行)」の巻頭特集に掲載されたものです。
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